MiYOSMART(ミヨスマート)近視進行抑制メガネ
MiYOSMART
ミヨスマート近視進行抑制メガネレンズ

お子さまの近視の進みを、
毎日のメガネでやさしく管理する。
ミヨスマートは、ふつうのメガネのように毎日かけながら、近視が進むスピードをゆるやかにすることを目指す、お子さまのためのメガネです。
2026年6月、日本でも提供が始まりました。当院では眼科の検査にもとづいて適応を判断し、定期的に確認しながら進めていきます。
かけ方
毎日のメガネ
ふだんどおりに装用
対象年齢の目安
5〜18歳
進行性近視のお子さま
目指すこと
進行をゆるやかに
「治す」ではなく管理
近視は「進ませない工夫」ができる時代へ
近視は、いちど進むと元には戻りません。けれども、進むスピードをゆるやかにする工夫は、いまできることのひとつです。とくに学童期は近視が進みやすい時期。お子さまの大切な目を、早めにケアしてあげましょう。
子どもの近視は増えています
近年、子どもの近視は世界的に増え続けています。日本でも、お子さまの近視の進行を気にされる保護者の方が増えています。「まだ小さいから」と様子を見るのではなく、進み方を知り、できる工夫を考えていくことが大切です。
近視は、目の長さ(眼軸)が伸びて進みます

近視は、目の前後の長さ(眼軸長=がんじくちょう)が伸びることで進みます。強い近視になると、将来、目の健康にかかわるリスクが高まることが知られています。だからこそ、進行をゆるやかに保つことには意味があります。
※近視そのものをなくす治療ではありません。将来のリスクを必ず防ぐものでもありません。
ミヨスマートとは
ミヨスマートは、HOYAが開発したお子さまの近視進行抑制のためのメガネレンズです。2026年6月1日に日本で提供が始まり、当院のような眼科の処方にもとづいて、連携するメガネ店で作製します。
いちばんの特長は、ふつうのメガネと同じように、毎日かけるだけということ。コンタクトレンズのように目に直接ふれることがなく、学校生活や習い事とも両立しやすい、はじめやすい近視管理の方法です。
ミヨスマートは、近視を「治す」メガネではありません。近視が進むスピードをゆるやかにすることを目指すレンズです。
世界で選ばれています

ミヨスマートは、世界50か国以上で販売されている近視管理用のメガネレンズです(2025年時点)。多くの国で選ばれてきた実績があります。
ミヨスマートの仕組み(DIMS)
レンズの構造
ミヨスマートには「DIMS(ディムス)」という設計が使われています。レンズの中心は、ふだんどおりはっきり見えるように。その周りに、近視が進みにくいピントのずれをつくる、小さな治療エリアが配置されています。
2つのゾーンでできています
- 中央クリアゾーン(直径 約9.4mm)
いつもどおり、はっきり見えるエリアです。 - 治療ゾーン(直径 約33mm)
周辺に396個の小さなセグメントを配置し、目の周辺に「近視が進みにくい見え方」をつくります。

中心ではっきり見えるので、見え方の質を保ちながら近視管理ができます。ただ度を弱くするだけのレンズとは、まったく異なる考え方です。
なぜ近視の進行がゆるやかになるの?

①標準レンズの目
標準的なレンズの目では、周辺の光が網膜より後ろで結像し、近視の進行を促すと考えられています。

②単焦点レンズによる矯正
ふつうのメガネは中心ははっきり見えますが、周辺はまだ網膜より後ろのままで、進行を促す可能性が残ります。

③ミヨスマートによる矯正
中心の矯正に加え、周辺にピントのずれ(デフォーカス)をつくり、近視の進行をゆるやかにします。
※図は仕組みをわかりやすく示したイメージです。出典:HOYA
臨床試験で確認されたこと
海外で行われた2年間の臨床試験(8〜13歳のお子さまが対象)では、ふつうのメガネと比べて、近視の進行と目の長さ(眼軸)の伸びを、ともにおさえる結果が報告されています。
2年間の臨床試験
約52%
ふつうのメガネと比べた
近視進行の抑制
2年間の臨床試験
約62%
ふつうのメガネと比べた
眼軸の伸びの抑制
わかりやすく言いかえると、2年間で、近視の進みが約0.44D 少なく、目の長さの伸びが約0.34mm 少なくなった、という結果でした。また、2年間で近視がまったく進まなかったお子さまは、ふつうのメガネで約7.4%だったのに対し、ミヨスマートでは約21.5%でした。
その後の追跡(最長6年)でも効果は持続し、装用をやめたあとに急に近視が進む(リバウンド)といった明らかな所見や、見る機能への問題は報告されていません。
※これは海外の臨床試験(おもに中国系のお子さま)の結果です。効果には個人差があり、すべてのお子さまに同じ効果があらわれるとは限りません。「必ず近視が止まる」治療ではありません。
こんなお子さまに向いています
- 近視が進んでいるお子さま(おもに5〜18歳)
- 毎日メガネをかけられるお子さま
- 定期的に通院できるお子さま
- コンタクトレンズの管理はまだ難しい、というご家庭
一方で、正確な視力検査がむずかしい場合、両眼で見る機能に気になる点がある場合、ほかの目の病気がある場合、レンズの中心が安定するメガネフレームを選びにくい場合などは、慎重に検討します。向いているかどうかは、診察のうえで医師がご相談しながら判断しますので、まずはお気軽にご相談ください。
当院での進め方
- 検査と適応の確認
視力・屈折検査などを行い、ミヨスマートが適しているかを確認します。必要に応じて、ピント調節を休ませた状態での屈折検査や、目の長さ(眼軸長)の測定を行います。 - 処方とメガネの作製
適応と判断した場合、処方にもとづいて連携するメガネ店でレンズを作製します。レンズの中心を目に正しく合わせること(センタリング)がとても大切なので、ていねいに調整します。 - 使い始めの確認
近視管理を目的とする場合は、日中、ふだんどおりに常用するのが基本です。使い始めに見え方の違和感がないかを処方後1か月以内に確認します。 - 6か月ごとの定期チェック
半年ごとに通院いただき、度数や目の長さ、レンズのずれがないかを確認します。近視の進行が速い場合や低年齢のお子さまでは、3か月ごとの確認をおすすめすることがあります。近視の進み具合によっては、レンズの交換やほかの方法の併用を検討することもあります。
ご不明な点は、どうぞお気軽に当院スタッフまでお問い合わせください。
費用について
当院での診察・検査は保険診療で行います。ミヨスマートのレンズ・フレームは連携するメガネ店でのご購入となり、費用はメガネ店によって異なります。
具体的な費用や、お子さまに合ったフレームについては、診察のうえでご案内いたします。どうぞお気軽にお尋ねください。
※近視管理用のメガネレンズの費用は、メガネ店により異なります。詳しくは受診時にご説明します。
ほかの近視管理の方法と、併用について
お子さまの近視管理には、ミヨスマートのほかにもいくつかの方法があります。それぞれに長所と注意点があり、お子さまの状態やご家庭の状況に合わせて選びます。
- ミヨスマート(メガネレンズ)
目に触れない、毎日のメガネではじめやすい。有力な選択肢のひとつです。 - 低濃度アトロピン点眼
1日1回の点眼。日本でも近視進行抑制の承認薬が登場しています。 - オルソケラトロジー(夜つけるコンタクト)
日中は裸眼で過ごしやすい。装用と衛生管理が必要です。 - 1日使い捨てコンタクト(近視管理用)
衛生的ですが、コンタクトの取り扱いができることが前提です。
ミヨスマートと点眼の「併用」という選択肢
ミヨスマートは「最も効く」唯一の方法ではありませんが、目に触れずにはじめやすく、科学的な根拠もある、有力な第一選択肢のひとつです。さらに、低濃度アトロピン点眼との併用も可能で、相乗的な効果が期待されています。当院では、お子さまの状態に合わせて、メガネと点眼を組み合わせたご提案もできます。
※併用による上乗せ効果は有望とされていますが、エビデンスは現在も研究が進められている段階です。どの方法・組み合わせが合うかは、診察でご相談ください。
よくあるご質問
何歳から使えますか?
おもに5〜18歳が目安ですが、近視の進み方や検査結果をみて総合的に判断します。気になる時期に、一度ご相談いただくのがおすすめです。
ふつうのメガネと何が違いますか?
中央はふだんどおり見えるようにしつつ、周辺に「近視が進みにくいピントのずれ」をつくる特別な設計です。見た目はふつうのメガネと変わりません。
どのくらい効果がありますか?
2年間の臨床試験では、ふつうのメガネと比べて近視の進行を約52%、目の長さの伸びを約62%おさえたと報告されています。ただし効果には個人差があり、すべてのお子さまに同じ効果が出るとは限りません。
ずっとかけていないといけませんか?
近視が進みやすい年齢のあいだは、日中の常用が望ましいです。進行が落ち着いてきたら、定期的に確認しながら中止を検討します。
使い始めに気をつけることは?
まれに、二重に見える感じ・めまい・頭痛が出ることがあります。多くは1〜2週間で慣れますが、2週間たってもつらい場合はご相談ください。
ほかの治療と一緒にできますか?
低濃度アトロピン点眼との併用が可能で、相乗的な効果が期待されています(エビデンスは研究が進む段階です)。お子さまの状態に合わせて、組み合わせをご提案します。
費用や保険はどうなりますか?
当院での診察・検査は保険診療で行います。レンズ・フレームは連携するメガネ店でのご購入となり、費用はメガネ店によって異なります。詳しくは受診時にご案内します。
コンタクトが苦手でも大丈夫ですか?
ミヨスマートは目に直接ふれないメガネレンズなので、コンタクトの管理がむずかしいお子さまにも、はじめやすい方法です。
より詳しい情報をお求めの方へ
製品の仕様や、慎重に検討する場合、初期症状、ほかの治療との比較などの詳しい情報は、以下からご確認いただけます。適応の判断は医師が診察のうえ行います。
製品仕様(レンズの詳細)
| 販売名 | ミヨスマート(MiYOSMART) |
| 区分 | 一般医療機器(クラスⅠ)・眼鏡レンズ |
| 届出番号 | 13B1X00253001774 |
| 製造販売 | HOYA |
| 材質/屈折率 | ポリカーボネート/1.59 |
| コーティング | STXコート |
| 球面度数 | 0.00〜−10.00D |
| 円柱度数 | 0.00〜−4.00D |
| 加入度数 | +3.50D |
| レンズ径 | 70 / 72 / 75 mm |
| 治療設計(DIMS) | 中央 約9.4mm のクリアゾーン+直径 約33mm の治療ゾーンに 396個の +3.50D セグメント |
| 発売日 | 2026年6月1日 |
慎重に検討する場合・適応の考え方
ミヨスマートは、進行性近視で、毎日メガネを装用でき、定期通院が可能なお子さまに向いています。次のような場合は、慎重に評価するか、ほかの治療を検討します。
- 正確な屈折(視力)検査がむずかしい場合
- 両眼で見る機能に異常がある場合
- ほかの目の病気がある場合
- レンズの中心が安定するフレームを選びにくい場合
初期症状・安全性について
使い始めの数日間に、まれに二重に見える感じ(ゴースト像)・めまい・頭痛が起こることがあります。多くは1〜2週間で慣れて軽くなります。新しいレンズを使って2週間たっても不快感が続く場合は、眼科にご相談ください。2年・6年の臨床研究では、見る機能(視力・立体視など)への問題は報告されていません。レンズの中心がずれると見え方や効果に影響するため、定期的なフィッティング確認が大切です。
装用とフォローの目安
- 近視抑制を目的とする場合は、日中の常用が基本です
- 6か月ごとに、調節を休ませた状態での屈折検査、可能なら眼軸長測定、レンズの中心(センタリング)確認を行います
- 等価球面で −0.50D を超える近視の進行がみられた場合は、レンズ交換を検討する目安となります
ほかの治療との比較(詳しい表)
| 治療法 | 効き方の目安 | 長所 | 注意点 |
|---|---|---|---|
| ミヨスマート(DIMS) | 2年試験で近視進行 約52%・眼軸 約62%抑制 | 非侵襲・毎日のメガネ・はじめやすい | 中心合わせが重要、初期にまれに違和感 |
| 低濃度アトロピン点眼 | 日本でも近視進行抑制の承認薬あり | 1日1回点眼、併用のベースにしやすい | まぶしさ・近くのぼやけ等 |
| オルソケラトロジー | 短期の眼軸抑制で有力 | 日中は裸眼で過ごしやすい | 夜間コンタクト、衛生管理・感染リスク |
| 1日使い捨てコンタクト | 3年試験で近視進行 約59%抑制の報告 | 衛生的、エビデンスが強い | コンタクトの取り扱いが前提 |
※数値は各治療法の代表的な臨床試験の結果で、試験デザインや対象が異なるため、単純に比較することはできません。
エビデンスの限界・費用の考え方
ミヨスマートの中心となる臨床試験は、おもに中国系のお子さまを対象にしたものです。日本人だけを対象とした大規模な試験は、現時点では確認されていません。長期データは貴重ですが、長期間にわたり比較対照を維持した試験ではない点に留意が必要です。費用は、レンズ・フレームが連携するメガネ店により異なり、当院での診察・検査は保険診療で行います。詳しい費用は受診時にご案内します。
ご相談・ご予約
お子さまの近視の進行が気になる方は、お電話またはWebよりお気軽にご相談ください。


